3歳になるまで髪の毛どころか産毛も生えず、
「このままではハゲ」と親は心配したそうだ。
現在、そんな事はないが、体毛が薄いのは変わらず。
思春期、ムダ毛処理に慌てふためく同級生を横目に「自分には無縁の話」とほくそ笑む事が出来たのは、薄毛における唯一の利点だったと思う。
そんなだから、髪の毛切るのも惜しかったので、美容室デビューは遅かった。
無口なので、「好きな髪型選べ」「このシャンプー買え」だとか、美容師がペラペラ喋るのを相づち打つのも、「髪の手入れが悪い。もっとマメに来るように。」とディスられるのも苦痛で
気を使うのも嫌だし、勧められた高いシャンプーでバッサバサと髪の毛かぬけるし、次第に美容室から足が遠のいて行った。
ここに来て、白髪が目立つようになってきた。
人前に立つ仕事なので、染めなくてはならない。
それが…自分だと上手く染まらないのである。
まず、つむじの辺りはカンで染めなくてはならない。
泡のモノは髪の表側が染まっても、裏側が染まりきれず、とかして髪を動かすと染めた所と染まりきらない所のツートンカラーになる。
「地肌につけぬように髪の毛のみに塗って下さい」とあるが、ムリな話。
だもんで、クリームがついた所から髪の毛が更に抜け、
前に増して薄毛になった。
美容室ならそんな事、ないんだろうな…。
でも、あの雰囲気が嫌なのだ。
何とかしたい。悶々と悩んでいる。